春の足音がそっと近づく季節、札幌の街も次第に春の色に包まれ、淡いピンクの桜が街角や公園を彩り始めます。
春の陽気とともに咲き誇る桜を、落ち着いた雰囲気の中で堪能したいという方も多いのではないでしょうか。
そんな方に向けて、札幌市内および近郊の中でも比較的混雑を避けやすく、静かに花見を楽しめる、知る人ぞ知る穴場スポットを5か所厳選してご紹介します。
この記事では、それぞれのスポットの桜の見頃の時期や具体的なアクセス方法、訪れる際のちょっとしたポイントまで詳しく丁寧に解説しています。
静かに自然を感じながらゆっくり桜を見たい、観光地化されていない場所で写真を撮りたいという方には、特におすすめのロケーションです。
忙しい日常から少し離れて、穏やかな時間とともに春の風情を楽しむ、そんな贅沢なひとときを過ごしたい方にぴったりのスポットばかりです。
今年の春は、喧騒を避けて心落ち着く場所でお花見を楽しんでみませんか?
癒しと発見に満ちた春の小さな旅に、ぜひ出かけてみてください。
札幌近郊の穴場お花見スポット5選
札幌市内でも穴場のお花見スポットや、札幌近郊のあまり混雑しないスポットを紹介します。
お花見に行って、混雑で疲れた経験のある人は、これから紹介する穴場のスポットで、ゆったりと桜を楽しめるのもいいですよ。
穴場1 旭山記念公園(札幌市中央区)
標高137mの高台に位置する旭山記念公園は、札幌市街地や石狩湾まで一望できるロケーションにあり、昼夜を問わず訪れる人々を魅了する人気の展望公園です。
特に春の時期には、桜が咲き誇る園内と、そこから見渡す市街地のコントラストが実に美しく、札幌屈指の夜桜スポットとしても知られています。
晴れた日中は、青空の下で咲き乱れるエゾヤマザクラや八重桜が緑の木々と鮮やかなコントラストを描き、まるで絵画のような風景に。
夕暮れには、空が茜色に染まり、桜のシルエットが幻想的な光景を生み出します。
そして夜には、札幌の街明かりを背景にライトアップされた夜桜が浮かび上がり、まるで宝石を散りばめたかのようなロマンチックな雰囲気に包まれます。
園内には多種多様な桜が植えられており、例年5月上旬から中旬にかけて見頃を迎えます。
桜並木や一本桜、展望台近くの咲き誇る木々など、どの角度から見ても絵になる風景が広がり、カメラを構えたくなるスポットが点在しています。
撮影や散策を楽しむのにぴったりの場所です。
また、広々とした芝生広場やバーベキューが楽しめるエリア、子ども向けの遊具スペースなどが整備されており、家族連れでも安心して訪れることができます。
春の陽気の中でお弁当を広げたり、レジャーシートを敷いて寝転んだりと、のんびり過ごすにはうってつけの環境です。
地元の人々の憩いの場としても親しまれており、リピーターも多く見受けられます。
自然豊かな藻岩山のふもとにあるため、園内を歩いているだけで森林浴のような癒しの効果を感じられます。
シジュウカラやアカゲラなどの野鳥も多く、バードウォッチングが趣味の方にもおすすめです。
ただし、稀にヒグマの目撃情報が報告されることもあるため、訪問前には札幌市の公式サイトや現地案内板などで最新の安全情報をチェックしておくと安心です。
アクセス面も非常に便利で、札幌市営地下鉄円山公園駅からじょうてつバスを利用し、終点で下車してから徒歩わずか5分程度で到着します。
公共交通機関を使っても負担の少ない距離にあるため、観光客にも人気のスポットです。
また、園内には無料の駐車場も完備されており、自家用車でのアクセスを希望する方にも快適な環境が整っています。
四季折々に美しい風景を見せてくれる旭山記念公園ですが、とりわけ春の桜の時期は格別です。
静けさと華やかさが共存するこの場所で、札幌の春の風景をゆったりと楽しんでみてはいかがでしょうか。
旭山記念公園の桜の見ごろとアクセス情報
桜の見頃:5月上旬~中旬
旭山記念公園アクセス情報
地下鉄「円山公園駅」からじょうてつバス(旭山公園前行き)、終点下車後徒歩約5分。
車でのアクセスも便利で、広い駐車場(無料)が整備されています。
穴場2 寒地土木研究所(札幌市豊平区)
普段は一般立ち入りができない寒地土木研究所ですが、春のチシマザクラが咲く時期に合わせて、年に一度だけ一般公開される貴重なスポットです。
この一般公開は地域の人々にとっても特別なイベントとなっており、毎年楽しみにしている人も多く、静かで落ち着いた雰囲気の中で桜を楽しむことができます。
広大な研究所の敷地内には、北海道の寒冷な気候に適したさまざまな種類の桜が植えられており、その数は100本以上にもなります。
中でもチシマザクラは、可憐で控えめな薄紅色の花を咲かせるのが特徴で、その凛とした美しさは訪れる人の心を和ませてくれます。
研究施設の無機質な建物と桜の柔らかな花のコントラストが、ここならではの風情を醸し出しています。
桜の見頃は例年4月下旬で、ちょうどゴールデンウィークの時期と重なることもあり、家族連れやカメラ愛好家など、多くの人々で賑わいます。
敷地内の小道や緑地を歩きながら、春の柔らかな風に包まれた桜をのんびりと楽しむことができるため、都会の喧騒を離れて静かなひとときを過ごしたい人にぴったりです。
さらに、公開期間中には研究所の職員によるガイドツアーも実施され、桜の品種や生育環境、寒冷地における植物の育成に関する専門的な解説を聞くことができます。
普段見ることのできない実験設備や研究エリアの一部も公開されるため、学びの場としても大変価値のある体験になります。
子どもにとっても自然科学への興味を深めるきっかけとなるでしょう。
休憩スペースやベンチも設置されているため、お弁当を持参してゆっくり過ごすのもおすすめです。
ただし、周囲に飲食店やコンビニは少ないため、あらかじめ飲み物や軽食を準備していくと安心です。
また、トイレの場所も事前に確認しておくと安心して滞在できます。
公開日は年度によって異なり、天候により中止される場合もあるため、最新情報は公式サイトや札幌市の広報資料などで事前に確認してから訪問するのが賢明です。
特に雨天時は安全面を考慮して見学エリアが制限されることもあるため、晴れた日に訪れるのが理想です。
寒地土木研究所の桜の見頃とアクセス情報
桜の見頃:4月下旬
寒地土木研究所アクセス
地下鉄「南平岸駅」から徒歩約15分。
南平岸駅からバスを利用し、最寄りのバス停下車後徒歩5分。
自家用車での来場も可能で、駐車スペースが設けられている場合もありますが、台数に限りがあるため公共交通機関の利用がおすすめです。
穴場3 北海道立真駒内公園(札幌市南区)
1972年の冬季オリンピック札幌大会で競技会場の一つとして使用された歴史を持つ北海道立真駒内公園は、南区に位置する自然豊かな都市公園です。
敷地面積は約85ヘクタールと広大で、四季を通して多くの市民や観光客に親しまれています。
春には特に桜が見どころとなり、お花見の穴場として注目されています。
園内には約1,000本の八重桜が植栽されており、その美しさが本格的に楽しめるのは例年5月中旬から下旬にかけてです。
他のエリアより少し遅れて満開を迎えるため、札幌市内での桜のピークを逃した人にも嬉しいスポットです。
とくに桜並木が続く遊歩道では、まるで淡いピンク色のトンネルに包まれるかのような幻想的な景色が広がり、訪れる人の心を和ませてくれます。
また、この公園の魅力は桜だけにとどまりません。
園内には、北海道ならではの山野草が季節ごとに咲き誇る自然観察エリアが設けられており、散策路をのんびり歩きながら野鳥のさえずりや風に揺れる木々の音を楽しむことができます。
芝生広場も広く開放感があり、レジャーシートを広げてピクニックをする家族連れの姿も多く見られます。
子ども向けの遊具も充実しているため、小さなお子さんと一緒に訪れても一日中楽しめる環境が整っています。
バリアフリー対応も進んでおり、園内にはスロープや車椅子対応トイレが完備されているほか、道幅が広く整備されているため、ベビーカーでも安心して散策できます。
自然とふれあいながらも、誰にとっても快適に過ごせるユニバーサルデザインが随所に施されている点もこの公園の魅力の一つです。
北海道立真駒内公園の桜の見頃とアクセス情報
桜の見頃:5月中旬~下旬
北海道立真駒内公園のアクセス
地下鉄「真駒内駅」からじょうてつバス「真駒内本町」行きで約10分、
バス停から徒歩約5分。駐車場完備(無料・台数限定)。
穴場4 モエレ沼公園(札幌市東区)
彫刻家イサム・ノグチが全体設計を手がけたモエレ沼公園は、札幌市東区に位置する都市型総合公園で、自然と芸術が融合する唯一無二の空間として高い評価を受けています。
園内には、サクラの森と呼ばれるエリアが整備されており、そこには1,600本以上の桜が植栽されています。
春になると、桜が一斉に咲き誇り、アート作品や独特の地形とともに、まるで異世界に迷い込んだかのような幻想的な風景が広がります。
このサクラの森では、さまざまな種類の桜が楽しめるため、訪れる時期によって異なる表情を見せてくれるのも魅力のひとつです。
特に、広がる草原と桜のコントラスト、そして人工的な丘、モエレ山から見下ろす景色は、写真映えする絶景として人気を集めています。
公園の中心に位置するガラスのピラミッド、HIDAMARIは、ノグチの象徴的なアート作品であり、内部にはギャラリーやレストラン、ショップも併設されていて、花見とあわせてアート鑑賞や休憩も楽しめます。
四季折々で表情を変えるこの公園は、特に桜の季節になると、多くの市民や観光客でにぎわいながらも、広大な敷地のおかげで混雑を感じさせない開放感が保たれています。
さらに、園内ではレンタサイクルの利用が可能で、自転車でのびのびと敷地を巡るのもおすすめです。
サイクリングで風を感じながら桜並木を走る爽快感は格別で、アクティブに過ごしたい方にもぴったりです。
芝生広場や遊具、ベンチなども整備されており、家族連れのピクニックにも最適。カフェでひと休みしながらゆったりと過ごすのも良いでしょう。
モエレ沼公園の桜の見頃とアクセス情報
桜の見頃:5月上旬~下旬
モエレ沼公園アクセス
札幌市中心部から車で約30分。
地下鉄東豊線「環状通東駅」から中央バス「東69」または「東79」に乗車し、「モエレ沼公園東口」で下車。
駐車場は園内に複数箇所あり、無料で利用可能です。
穴場5 千古園(江別市)
江別市の歴史が色濃く残る和風庭園千古園は、大正時代に建てられた邸宅の跡地を活用した、情緒豊かなお花見スポットです。
静かな住宅街の一角に佇むこの庭園は、まるで時が止まったかのような空気が流れ、訪れる人々に癒やしのひとときを提供してくれます。
園内には、趣のある古民家の建物を背景に、エゾヤマザクラが風情豊かに咲き誇り、和の景観との調和が印象的です。
木陰には東屋やベンチが点在し、春のやわらかな日差しを浴びながら、読書やお弁当タイムを楽しむのにもぴったりの場所。
園内を散策しながら、写真撮影を楽しむ人の姿も多く見られます。
周辺には、地元食材を使ったランチが楽しめるカフェや、季節の野菜や特産品が並ぶ直売所なども点在しており、観光の途中でふらっと立ち寄るのにも最適です。
自然と文化が交わるこの千古園で、静かな春の一日を満喫してみてはいかがでしょうか。
千古園の桜の見頃とアクセス情報
桜の見頃:5月上旬
千古園のアクセス
JR江別駅から車で10分、または徒歩で約30分。
駐車場完備(無料)
まとめ
今回は、札幌近郊の穴場お花見スポット5選【2025】 桜の見頃とアクセス情報もの紹介の記事でした。
札幌とその近郊には、名の知れた桜の名所だけでなく、人混みを避けて楽しめる穴場が数多く存在します。
桜の品種や開花時期もさまざまで、4月下旬から5月下旬まで長くお花見を満喫できるのも魅力のひとつです。
公共交通機関を活用すれば、1日で複数のスポットを効率よく巡ることもできます。
また、お花見のあとは地元のカフェやレストランで北海道グルメを楽しむのも旅の醍醐味です。
今年の春は、ちょっとだけ足を延ばして、自分だけのお気に入り桜スポットを、探しに出かけてみませんか?